Speaks と Trends 2009年版の発刊(1)

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FMIでは毎年、業界および消費者調査を実施し、その結果を刊行物として発行しています。業界の現状を示した刊行物は"The Food Retailing Industry Speaks"、消費の現状をまとめた刊行物は"U.S. Grocery Shopper Trends"といいます。両刊行物の2009年版を5月14日に発行いたしましたのでお知らせいたします。
両刊行物ともに、Food Storeにてご購入いただけます。PDFでのダウンロードはそれぞれ、FMI正会員(小売・卸売企業)が145ドル、FMI賛助会員が225ドル、非会員が300ドル。印刷物でご希望の方はそれぞれ、FMI正会員(小売・卸売企業)が95ドル、FMI賛助会員が175ドル、非会員が250ドルです。ご検討くださいますようお願い申し上げます。


併せて、両刊行物のトピックスをまとめました。以下は、消費の現状をまとめた "U.S. Grocery Shoppers Trends" のトピックスです。業界の現状をまとめた "The Food Retailing Industry Speaks"のトピックスは本ニュースルーム内「Speaks と Trendsの発刊(2)」の記事をご参照ください。

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景気後退が消費者の購買行動を変えた

アメリカの消費者は食品の購買行動を変化させつつあり、スーパーマーケットでの価格や価値により注意を払い始めている。「すべての所得層で食費を切り詰めざるを得ず、購入する食品の選択時に今までとは異なる決定をしている。景気の後退により、買い物時に以前よりも節約を意識した意思決定を行うようになった。小売業にとっては、消費者の心をつかむ節約アイデアを提供し買い物客を勝ち取る挑戦への絶好の機会である」と、FMIのプレジデント兼CEOであるレスリー・G・サラシンは語る。


食費を節約する新たな購買行動に慣れつつある消費者
買物客は買い物時点での支出を抑えている。その傾向は3段階の消費行動に分類できる。
・第1段階: 外食はレストランからファストフードへ替える。外食をやめてスーパーマーケットの
        ミールソリューションを利用するようになる。
・第2段階:より多くのPB商品購入、クーポンの利用、素材の購入、計画的購買など、スーパー
       マーケット店内での節約方法を変える。
・第3段階:食品を購入する店舗を、スーパーセンター、会員制ウェアハウス、リミテッド
       アソートメントストアに替える。


69%の回答者が外食を以前より減らしている。50%がより低価格な店で外食をしていると回答した。


食費を節約しようと決めたら、スーパーマーケットへ行く前に計画を立てる。結果、衝動買いを減らすことにつながる。事実、回答者の53%が買い物リストを作り、40%が新聞やチラシを見、35%が新聞・雑誌・郵便物のクーポンを探すと答えた。


来店中も節約の努力は続く。PB商品の人気は増大し続けており、回答者の97%が今後1年も現在と同じくらい、もしくはそれ以上PB商品を購入するつもりであると答えた。(FMIは『プライベート・ブランド・サミット』をニューヨークで6月14日から16日にかけて開催予定。業界のリーダーがPB商品における戦略的好機に的を絞って話し合う)


小売企業はPB商品を販売することの重要性を理解している。PB商品とそれと同等のNB商品に対する買物客の嗜好を調べるため店内で比較テストを実施している店舗もある。消費者のイメージするPB商品を言い表す単語は、「品質」「価値」「より安い」、そして「安価」であった。買物客はPB商品をこの厳しい経済状況下での付加価値提供と見ている。


買物客にとって価格と価値は重要
FMIのサラシンCEOは、「買物客は購入する食品の最安値を探すことに注力している。買いだめするための店や切らした食品を補充する店をどの店にするかの一番の決定理由は最安値である」と語る。


通常のスーパーマーケットを最も頻繁に利用する消費者は回答者の56%で、前年の調査と比較して4ポイント減少した。消費者は自分が最もよく利用する店に対して忠実だ。わずか6%が食費を削減するために店を替えたと答えている。しかし、二番目に利用が多い店舗として、42%の買物客が特売を求めて時々スーパーセンターや会員制ウェアハウスを利用すると答えている。スーパーセンターは食品・日用消耗品の買い物では27%のシェアを占めている。2005年に22%だったシェアは増加し続けている。


通常のスーパーマーケットは「かなり頻繁に」(31%)、もしくは「ほぼ毎回」(44%)利用されている。続いてスーパーセンターが2番目に利用の多いフォーマットで回答者の39%が定期的に来店している。


1週間の買い物頻度は平均週2.0回だが、価格に最も敏感な消費者層は週2.3回と多い。さまざまな店舗フォーマットへ特売を狙って来店するためである。


4分の3以上の回答者(76%)が初めて購入する商品を選ぶ際に必ず価格を確認すると答えている。


消費者は週に平均98ドル40セントを食品・日用消耗品の購入に費やす。これは、2008年調査の97ドル80セントから若干増加している。しかし、家庭内で消費される食品の価格のインフレ率は5.7%で、支出の増加分は相殺されてしまう。


内食の利点:より健康的な食事をより安価に
「景気後退で消費者は家にいるようになった。55%が昨年と比べ家で食事を整えるようになった。それが支出を抑え、健康的な食事を確保する最良の方法である」とFMIのサラシンCEOは語る。


消費者は自分たちが食べる食品の栄養素について関心があると回答している。92%が家庭で食事するとより健康的な食事ができると答えている。


買物客は家での食事は今よりもっと健康的にできるはずだと認めている(57%)。同時に、家で準備した食品はより健康によいと信じている。回答者の4分の3近くが家庭外で食べる食品は「いくぶん」(48%)、もしくは「大いに」(24%)、今よりもっと身体によいものにできるはずだと回答している。


消費者は食事時の時間短縮でき、購入しすい価格で、健康的な選択肢を求めている。彼らが関心を寄せるのは、
・調理が簡単なレシピ(48%)
・10ドル以下でできる料理のレシピ(44%)
・パスタ、ソース、パン、精肉、サラダなど夕食材料の売場での便利な配置(28%)


対して小売企業は、スーパーマーケットでの健康的な食品選択を手助けすべく、ウェブサイトや店内での情報や手段の提供を行っている。
・栄養や健康情報(71%)
・健康や健やかな生活に関するアドバイスを行う店内薬局(70%)
・店内クリニック(8%)
・栄養士(6%)


食品安全に対する消費者の信頼は相変わらずもろい
大半の回答者(83%)がスーパーマーケットの食品の安全性に「まあまあ」もしくは「大変」信頼を置いていると答えている。しかし、この信頼度は崩れやすい。72%が「まあまあ信頼している」と答えているからだ。3分の1近く(31%)の回答者が安全性への危惧から購入をやめた食品があると答えている。


消費者は輸入商品よりもアメリカ国産の食品に安心感を抱いている。90%の回答者がアメリカ国産食品に「とても」あるいは「まあまあ」安心感を抱いている一方、輸入商品に対してはわずか42%であった。


2008年の調査結果同様、大多数の回答者(89%)は、食料品店が食品を安全に販売していると信頼している。一方、政府が食品を保全しているとの回答は減少した。「米国農務省(USDA)は私が購入する食品が安全であることを保証していると私は信じている」という文章に79%が賛同し、米国食品医薬品局(FDA)に対する同様の文章には76%が賛同した。


「アメリカの食品小売業の最も重要な目標は安全な商品を販売すること」とサラシンは言う。「提供する食品の安全性を守るという責任を実行するために、政府やサプライチェーンのすべてのパートナーと協力していきたい」。


「スーパーマーケットは、食品安全への信頼回復を後押しできる特殊な位置にある。複数の分野で変革を推し進めることができるからだ。複数の分野とは、消費者教育、スーパーマーケット運営、製品のリコール管理、そしてメーカーやサプライヤーとの協働である」とサラシンは述べる。


小売業は多くの方法で食品安全を強化する働きかけをしている。具体的には、
・食品を安全に取り扱う手順を店中で実施し、FMIのSuperSafeMark®などの教育プログラムで
 従業員を継続的に教育する
・GS1 US(前Uniform Code Council)が供給するFMI商品リコールポータルを使用してメーカーと
 小売企業間の電子コミュニケーションを確立することでリコール手続きを改善する
・海外もしくは国内の食品安全規制を確実に遵守するため、FMIのSafe Quality Foodなどの
 認証プログラムで監査を受けることをサプライヤーに要求する
・消費者向け食品安全教育を開発するために消費者団体・官公庁・業界団体が協力して結成
 したPartnership for Food Safety Educationに参加する


消費者が関心を示す地元農産物と持続可能性
消費者は以前と変わらず地元産の農産物を強力に支持している。4分の3近くの回答者(72%)が定期的に地元農産物を購入している。支持される理由は:
・鮮度だから(82%)
・地元経済の支援のため(75%)
・おいしいから(58%)
・遠距離輸送による環境への影響を考慮して(35%)


経済状況は消費者の持続可能性への関心に大きな打撃を与えなかった。回答者の半数以上(59%)がリサイクルや持続可能性への小売企業の努力は重要だと回答している。ほとんどの小売企業(94%)がエコバッグを販売し、以前よりも多くの消費者(40%)が買い物時に自身のエコバッグを持参している。持続可能性は、コスト削減や顧客ロイヤルティの増大など堅実なビジネスにつながるという事実を積み重ねつつある。(FMIは2009年8月17日~19日にかけてカリフォルニア州サンフランシスコで『サステナビリティ・サミット』を開催する。教育機会の創造、新たなパートナーシップの開発、革新的な新しい持続可能性戦略の推進に、重要な役割を果たす人々が集結する)


調査方法
この”U.S. Grocery Shopper Trends”2009年版はハリス・ポール・オンラインが全国の消費者2040サンプルに対して行った調査結果をまとめたものである。本調査に参加するには次の条件を満たしていなければならない。18歳以上、世帯の食品購入の主たる決定者もしくは共同決定者、過去2週間に食料品を購入していること。
本レポートはペプシコ社の賛助によって作成された。
                                          以上